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9V パワーサプライ 製作

エフェクターには9V電池を使って電源供給をしていますが、9V電池を毎回買っていてはお財布に悪いので今回9Vパワーサプライを家にあるパーツを使って作ってみました。

だいぶ昔に買った秋月の安定化電源キットがあったのでこれをもとに作ってみたいと思います。
akizukidenshi.com
ケースにはriotやTS-9に使用しているものにくらべて少し小さいものを使用しました。一般的なエフェクターのサイズですね。
www.monotaro.com

これらの部品をもとにまずこのような感じで構想を練りました。
構想図
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構想図をもとにケース加工のシミュレーションをしました。
まず秋月の安定化電源キットのコンデンサがどう考えてもケースを突き抜けそうだったので、簡単ですが加工をシミュレーションしやすいように安定化電源キットをモデリングしました。加えて安定化電源キットはACDC部分とDCDC部分があるのですがACDC部分が邪魔だったので切り落として、新しく固定用の穴をあけました。これらを踏まえて追加工後の安定化電源キットをイメージしてモデリングをしました。
安定化電源キットモデリング
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これを組み込めるようにケースの加工をシミュレーションしました。
ケースモデリング
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図面1
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図面2
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かなり穴が多いです・・・。図面2の穴寸法が本当は3.2mmなのですが、どうしてもこの寸法になってしまって直し方がよくわからなかったです。

加工シミュレーションをもとに加工をしました。
加工前
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加工図貼り付け後
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仮組
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実装後(DCジャックの在庫がなかったので3つ未実装)
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実装後 電源ON!
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中身
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中身ズーム
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加工前後
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実は前作ったTS-9の録音をするためにスタジオにいったのですが、9V電池が電池切れになっていてこりゃ作るっきゃないと思ったのがパワーサプライを作ることのきっかけでした。そのときにいくつか選択肢が思いつきました。
1. DCDCの回路を作ってケースに組み込む
2. ACDCの回路を作ってケースに組み込む
3. なんか家にあったキットを使う
ここでパワーサプライに求められる性能は
・大電流容量
・安定度
・低ノイズ
ですよね。そのため、DCDCだったりACDCを作って実装すると上記3つを同時に満たすような設計をするのはなかなか骨が折れると思います。そのため時間的なコストパフォーマンスも含めて選択肢3を選びました。
安定化電源キットAE-350の特徴は以下のような感じです。
・保護回路内蔵
・出力電圧範囲:DC1.2V~最大DC20V
(入力電源は出力したい最高電圧よりも3V以上高いものが必要)
・出力電流:最大3A
(入力電源の最大電流や放熱の制約で変わります、放熱器は別売です)
・高リップル除去率:86dB(317は80dB)
電流容量3Aなので十分で、高リップル除去率86dBでこの値段ならとりあえずのパワーサプライを作るのにはもってこいだなと思いました。今回は9Vで使うので3A流れると最大27WのACDCアダプターが必要です。放熱が十分にできないと考えてもう少し少な目にみつもって24Wあればいいと思うのでACDCアダプターは12V2Aくらいを用意すればたいてい困らなさそうですね。

といった感じで、うおぉ!と思いたってここまでいっぺんに作ってみました。穴の数がたくさんあって加工が楽しかったです。

2018/02/04の記事